私という名の詩

入口

その時、僕は暗闇にいた。
大学に通っていた夏休みだった。

九月だ。

テレビでは、チェッカーズ全員がサングラスを掛けて何やら、記者会見を開いていた。

「どうして、チェッカーズは、サングラスをしているのだろう?」

物も食べず、ビールを飲みながら、僕は、暗闇の中でひどく混乱しながらじっとしていた。

それは、2004年9月のことで、僕はその時の空気の味を今でもはっきりと覚えている。何かが世の中で、起こっているのだ。

僕は、そう思っていた。

日中の外はまだ暑く、蝉の声や、虫たちの存在は僕をひどく混乱させた。

それは、混乱どころではなかった。

虫の臭い。
汚染された臭い…。

その世界は、今思うと新たな世界の入口だったのだ。